飛鳥くんはクールなんかじゃない




飛鳥くん、気づいてくれるかな。


お昼に帰ってくると言った飛鳥くんの言葉に少し期待をしている自分がいる。




「お母さん、ちょっと出かけてくるね!」



なんだかソワソワして落ち着かなくて、11時を過ぎた頃になると、私は気分転換も兼ねて外に出ることにした。



飛鳥くん、小腹くらい空いてるかな。どっかでランチしてもいいな。


外に出ても、考えるのは飛鳥くんのことばかり。けど、それを考えることすら楽しくて仕方ない。



迎えに行ったりしたら飛鳥くん驚くかな、なんて思い切った考えすら浮かんでしまった私は、電車に揺られて学校の最寄り駅まで来てしまった。



時間までの間、この近くにあるお気に入りの雑貨屋さんへと立ち寄る。


手作りが売りの小さなお店。


毎月新作のアクセサリーが出ていて、それが楽しみでわりとよく来ている。