「ほら、皆、席につけ~?」

先生が教室に入ってきたので、皆、慌ただしく席につく。

「早速だが、前期のクラス委員長と副クラス委員長を決めたいと思う」

そう言って、先生はグルリと周りを見渡す。
すると、ぼんやりと窓の外を見ている生徒がいた。
…七宝だ。

「…じ、…みじ、上地!」

ようやく名前を呼ばれた事に気付き、七宝は慌てて席を立つ。

「上地はボーッとしていたからクラス委員長な。
副クラス委員長は、こっそり携帯電話を触っている安座間(あざま)にしようと思う。
皆、異論はないか?」

賛成の拍手が聞こえ、七宝も海渡も何も言えなくなってしまった。

「さぁ、早速、クラス委員長と副クラス委員長には前に出てもらって、来週の体育祭について話合ってもらおうか」

先生の言葉に、七宝と海渡は前に出た。