全部読み終えたら結翔泣きながら

「ありがとう、ごめんね…」

って言ってた。

携帯の中のカメラロ-ルは

「消せない…思い出だから…」

私はもう忘れなくちゃいけないから全部消した。

残ってると楽しい思い出ばっかりだから涙しか出ないから、全部結翔だったって思い出すから…

一番怖いのは、綺麗になかった事にされる事…

でも活動していく上では仕方がないのかもしれない。

次に結翔に彼女が出来た時、私はその人に勝るんだろうか…

「やっぱり私の事は忘れてほしくない…」

「忘れないよ、忘れられないよ…」

って泣き笑いの顔で言ってた。

今だけだろうなって思いながらもその言葉は嬉しかった。


駅の前は、小さい子供を連れたお母さんが手を繋いで歩いてたり、おじいちゃんとおばあちゃんが歩いてたり…

頭の上では鳥が鳴いてたり…

この人達は結翔の近くに住んでるんだなぁ、いつかどこかですれ違ったりするんだろうなぁって羨ましくなった。