惑星のダンス

青が美しく幻想的な水族館。

大きな水槽に二人ではりつく。

大小様々な魚たちが群れをなし、自由自在に身を翻して泳いでいる。

深く遠い、すぐそこにあるのに、水槽の向こう側は間違いなく異なる世界だった。

「カワハギ、マグロ、タイ……」

「なんで食えるもんばっか言う!」

雰囲気を考えろ! とは言わなかった。そんなもんは最初からない。

「泳いでる」

「泳いでるな」

「ここが空なら」

「空なら……」

観覧車から見た空を思い起こした。

白が散らばる青。海の青に比べればいくぶん淡い。軽やかな爽やかな。そこにきらめく魚たちが群れをなす。右に左に動くたび、鱗が光を反射して。きらきらと、天空へ。