『了解しましたよ』

「うん。できたらそっち行くわ」

別れの言葉もなく、用を済ませた女はそれで電話を切る。

どうにも今日は眠れそうにない。どころか二人のための曲を作り終えるまで、脳も体も休んでくれなさそうだ。

そんな状態を歓迎しているのだから、彼女は曲に病んでいる。