――ピンポ〜ン♪



……

………



――――カチャリ



「よぉ、紗也!さっきは急に電話切れて、心配したんだぞ?」



やっぱりいつも通りの篤史。


心配?


なんの心配?




リビングに入ると、ソファーに座った篤史から


少し離れた場所に立った。



「ん?どした?」



いつもは隣に座るあたし。


そんなあたしに、やっと違和感を感じた様子の篤史。


あたしは俯いて、唇をギュッと噛みしめた。



言いづらい。


言うのが怖い。



でも……



逃げちゃダメだ!



あたしは、顔を上げ



真っ直ぐ篤史の方に向いた。



そして



ようやく口を開く。





「……篤史……別れよう。」