スア 「先生、この本ありがとうございました。やっぱりスティーヴン・キングは読み応えのある作品ばかりですね。
特に"この夜わたしは初めて、時が流れるにつれて、品物が・・・たとえそれがルーサイトキューブに閉じ込められた1セント硬貨のように軽いものであっても・・・重くなっていくこともあると学んだのである"
素敵な言葉ですね。」



先生 「やっぱりスアさんは他の人とは違うわね、高校生にしてその言葉に感動するなんて。またお話しましょうね。」



スア 「はい、先生。では、失礼します。」


先生が去ると横から手が伸びてきて肩にまわった。


Uta 「おい、スア。ほんとにスティーブン何とかって人の本読んだのかよ。」



スア 「んなわけないでしょ。ググッたに決まってるじゃない。それにウタ、スティーブンじゃなくてスティーヴンよ。」



Uta 「そんなん分かるわけねぇーだろ。俺に。ってか今日来れるか?」



スア 「何時に?」



Uta 「12時。」



スア 「おっけい。」


ウタは私の頬にキスをすると片手を挙げながら去っていった。


ピコン。


父からメールが届いていた。


父「今日はお母さんが来るから早めに帰ること」


私は無表情のままそのメールをゴミ箱に捨てた。