……でもなぁ。
やっぱり……
───────怖い。
私はしーにぃと繋いでいる右手の握る力を無意識に強めていた。
「……大丈夫。絶対に夜空(よぞら)のそばを離れたりしねえから」
しーにぃも怖いのは一緒のはずなのに、自分が兄だからといつも私を安心させる言葉をくれるんだ。
だから私はそれに精一杯甘える。
多分それがしーにぃが一番私に望んでいることだと思うから。
私としーにぃは一卵性の双子。
だから相手の考えていることは声に出さなくても大体わかるし、意思疎通もできる。
また、私としーにぃの場合、元々少しそばを離れるだけで落ち着かなくなることはよくあったけど、それは成長するごとに段々と強くなっていった。
今ではほんの少しそばを離れるだけで情緒不安定な状態にまでなるようになってしまった。
言い方を変えるのならば、私としーにぃは異常なまでにお互いに“依存”している。
それは私達の生い立ちに関係があるのだけれど、決定的だったのはやっぱり2年前のあの出来事だろう。
思い出したくもない、けれど忘れてしまうことは決して許されないあの出来事。



