そして、あれから5日が経った。いよいよ入部届を提出する日。私は「吹奏楽部に入部します」と書かれた紙を握りしめ、吹奏楽部の部室へ向かった。今年入部した1年は、私含め4人だった。入部届を顧問の小西先生に渡し、入部式が始まった。小西先生が話し始める。「1年生のみなさん。吹奏楽部に入部してくださってありがとうございます。これで、部員は21人になりました。これから一緒に頑張っていきましょう。この吹部のモットーは、『音響奏和』です。みなさんで、音楽を奏でていきましょう……」と話が続く。顧問の先生の話が終わったら、自己紹介をし、早速楽器体験が始まった。フルート、クラリネット、サックス、トランペット、ホルン、パーカッション、オーボエ、トロンボーン、低音楽器……とどんどん回っていった。「低音は個人的にちょっと合わないかも……」なんて思いながらどんどんと周り、今回は全ての楽器を体験して部活が終わった。同じ事をする日が何度か続いて、かれこれ5日経っていた。「いよいよ明日は楽器決定ですよ」と小西先生が言う。楽しみだった。