夏の宵と林檎飴【短編集】


届く距離にいると思っていなかった彼が目の前にいる現実に、手を伸ばして彼の胴に軽く手を回してきゅっと抱きしめた。

夢じゃない。大和は確かにここにいる。


「いいよ、それでも。あやちゃんは僕を覚えててくれたでしょ?」


よかった、と微笑む彼が抱きついた私を抱きしめ返す。

ねえ、大和。
今度、どこの花火を見に行くか決めようか。