「おい祐輝。見なよ、困らせてるでしょ。」
「だあああってこーんな可愛い茉白ちゃんと仲良くなりたいじゃんか!」
えっ、はっ!?
「いやいやいやっ!」
思わず顔の前で両手を全力でぶんぶんと振って否定する。
「なになにっ、もしかして言われ慣れてない?増々かーわいいね〜」
なんだかニヤニヤさせた顔をずいっと近づけてきたので、やんわり遠ざける。
…だめだ。この人に何言っても伝わる気がしない、そう思ってた時。
べちーーんっ!
「いってえええ!何すんだよ!中野!」
!?!?!?
「なに可愛い子いじめてるのよ!この変態!」
ビンタしたビンタしたビンタした!
え、軽くパニック!
「大丈夫だった?茉白ちゃん。嫌なら嫌ってはっきり言っていいんだよ。」
「あっはい!」
すっごいイケメンさん!と言っても女子なんだけれどイケメン!
まじまじと顔を見つめていると、
ガシッ
(え、)
「〜〜〜〜っ!かわいすぎる!」
顔を両手で掴まれたかと思ったら、ぐにぐにぐにっと犬にやるようにもみくちゃにされた。
「ねえ。そのへんにしといてあげなよ。」
「ん?ああ、須王居たの。はっ、ごめん!大丈夫?」
「いえ、大丈夫です、、。」
3人は知り合いなのか、なんて今全く関係ないことを考えるくらいには余裕がある。

