気持ちを切り替えて教室の扉に手をかける。
ガラッ
この瞬間が嫌いだ。
開けた瞬間に集まる視線。
そして、、
…あれ?
いつも起こっていたざわつきを覚悟していたのに、何もなかったようにそれぞれ話している。
もしかしてわたし自意識過剰過ぎたかもしれない。
そんな風に恥ずかしく思いながら自分の席を探す。
(あ、、)
さっきの人だ。
わたしの席の後ろに座って仲良さそうに友達と笑いあっている。
そっと椅子を引いて荷物をかけて座る。すると
「茉白ちゃんっ。」
「は、はい。」
さっきの人とお喋りしてたこれまた黒髪がふわっとした可愛い系統のお友達さん。
「俺、前津祐輝!1年間よろしくね〜〜!」
何を言われるのかと、どぎまぎした。
やっぱり自意識過剰になってるのかも。
「あ、はい、よろしくお願いします。」
「え〜、固いよ固い!祐輝で言いからね!」
なんかすごいフレンドリーな人だなあ
「…ま、前津くんで。」
「ええええええ。やだやだー。」
えええ、って言いたいのはわたしだよ、、。

