「(同じ…)ありがとうございます。」


「うん。じゃあまた、あとでね」


そう言って彼はどこかへ走っていった。



…どこいったんだ?



でもあの人、わたしの順位の話しかしなかった。



いつもだったら、わたしがアルビノって知らない人はハーフ?とか髪染めたの?とかカラコン?とか聞いてくるのがお決まりだったのに。



(変な人…)



いつも通りの周りの視線を気にしないフリをしつつ教室へ向かって歩き出す。



「ねえ、あの子。ほんとは見えるけど見えないフリしてるんじゃないの?」



「それあたしも思った!蓮之介くんに近づきたくて見えないフリしてたんだって!」



(丸聞こえ、、)



「ちょっと!あんた達やめときなって!渋谷茉白が弱視なのは本当の事なんだから!障害者を悪く言うと罰当たるよ!」



「え〜〜。障害持ち可哀想。」



(っ……!)



落ち着け。落ち着けわたし。



もう何度も言われてきた事じゃないか。



そう、気にしなければいいの。わたしはわたし。



よし。