鏡に写る自分を見て、人と違うところ。



髪も肌も瞳の色も全てが人と違う。



どうしてわたしに色はないのだろうか。



肌の色は日本人とは違う白色で胸の少し下ぐらいまである長さの髪の毛はミルク色。


瞳の色なんて青みがかったグレーだ。





わたしはアルビノ。




アルビノは生れつき色素が少なく、あらゆる色が失われている。



誰が悪いわけでもない。悩んでいたって仕方がない事だと諦めて日々を過ごしている。



「茉白ーー!ご飯できてるよーーー!」



「はーーーいーーー!」




お母さんが朝食の支度ができたと叫んでいるのに返事をして、鏡をしまって1階へ降りる。




モスグリーンの壁で覆われているこの家はアルビノのわたしの為に作られたらしい。



明るい場所は弱視のアルビノには見えづらく、生活しにくい。