空の彼方の君に願う。





「歩翔が死んでからここに引っ越してきたけど、忘れられなくて、泣きそうな時に散歩してたらいつの間にかここにいて、なんか静かで、1人でゆっくりできる場所だからさ」




「そっか...」




「でも、このままじゃダメだなって思って、だから今できることを全力でやりたいの。」




「...あみちゃんは強いね」




「えっ?」




俺は気づいたらこんなことを言っていた




「今まで辛かったでしょ。相談できる相手もいなくて」




「...うん、辛かったよ。でも、今はもう大丈夫」




そう言ってあみちゃんは微笑んだ




でも、俺にはその笑顔が




すこし悲しそうに見えた




「困ってることがあったら言ってね」




「...うん、ありがとう」




「それと」




「ん?」





「あみって呼んでいい?」





俺はそう言った




「うん!全然いいよ!」




「じゃあ俺も!」




「俺も俺も!」




「みんなね!」




この時俺は、少しあみとの距離が縮まった気がした