時刻は深夜1時…―
『ふあぁ〜ぁ…眠い…』
私の体は既に限界を超えていた。女子高生の癖に夜更かしも出来ないんですよ…
そんな私が、こんな時間まで何をしていたかというと…
クッキーを作っていたのだ。
明日はクリスマス。恋人達のクリスマスなのだ。
私、篠原杏奈〈シノハラアンナ〉
にも彼氏がいた。
だからプレゼントしてあげようと思って…。
料理だけは大得意だからね。
作り立てでまだ熱いクッキーを綺麗に包んで完成。
『寝よ……』
目を擦りながら自分の部屋に歩きだす私。そして部屋につくなりベッドへ転がった。
すると……
「ニャー…」
まるで私が寝るのを見ていたとでも言うのか…
ナイスなタイミングで
灰色の毛をした猫が私の部屋にはいってきた。
『クロおいで』
私は猫のクロに手を差し延べた。
両親がいない私にとって、クロは唯一の家族だった。
寝るときはいつも一緒に寝ている。
「ンニャ〜…」
私の手に顔を擦り付けてくるクロ。喉はゴロゴロと鳴っている。。。さすが猫!!
『おやすみクロ…』
私はクロと一緒にゆっくり眠りについていった……
このあと私達の身に
大変なことが起きるなんて
思いもよらなかった……