霧島 大輝 きりしまたいき

私の住んでいるマンションのお隣のお部屋に住む幼馴染という存在

中学に上がるまではすごく仲よかったのに、中学1年生のころには、すっかり話さなくなった。

理由という理由は見つからなかったのだけれど、今となったら思春期特有のやつだったのかもしれない

高校も同じだとは、母親伝いで知っていたけど、高校一年生の時は教室の棟が違ったから全く顔を見かけなかった。

(たっくんと一緒なのか)

私の表情を汲み取ったのか、もえちんが口を開く

「まあ、いいじゃないの!これから楽しくなるね。ははは!」

「はははってそんなことないよ!!だって顔を会わすのもいつぶりか!!」

「え、そうだっけ、、?? たしかあの時……」

ガラガラガラ

ゆっちゃんの言葉を遮るように、扉の音が教室に響いた

「おーい席につけー」

そう言いながら担任が教卓の前まで歩いてくる

私たちはまたねと言いながら急いで、名簿順に指定された席に座る

私の席は、真ん中の列の一番後ろ

(最高の席じゃん!)