私 小倉 杏(おぐら あん)昔から羅が好き過ぎる21才。

けど…絶対にバレない様にしてる。

私が大好きなこの男──
彪影 羅(とらかげ らん)名前も見た目も全てが格好いい大人な26才。

「お前、いつもは?俺の所来ても 何んも楽しくないだろ?」


「羅…あのね。私…独りだと怖い。だから羅…側にいていい?」
 

こんな素直な気持ちを伝えたのは初めて。なのに───


「何…お前変な物でも食ったか、酔ってるのか?」


真面目に聞いてくれないあたり、残念過ぎるのは私のせい?


隣に住んでいた5才年上の幼馴染みは、今は都会でスタイリッシュな独り暮らしをしている。


今は彼女の形跡は部屋にはない…と思っている。