二人を繋ぐ愛の歌

「これならわかる？」

「その髪型……もしかして陽人さんですか？」

「当たり。
……でもまさか髪型でしか認識されてないと思わなかった」

「えっと、すみません……」

確かに陽人の事を特徴的な髪型でしか覚えていなかったので素直に謝ることしかできなかった。

陽人は一度崩れた髪型を完全に戻すことは出来なかったようで、乱れた髪型のまま簡単に前髪を掻き上げて顔を出す。
その様子をじっと見ていたら陽人がもう一度こっちを見て口角を上げた。

「それじゃあ、改めて……Shineのハルトです。
よろしく」

「あ、よろしくお願いします……って、Shine？兄妹アイドルユニットの？」

「あ、Shineって名前は知ってくれてるんだ？」

嬉しそうに微笑む陽人を前に、つい最近大ファンな同僚に教えてもらいました。なんて流石に言えず、曖昧に笑って誤魔化した。