二人を繋ぐ愛の歌

後から休憩室にやってきた三人の反応は三者三様だった。
朝陽はニヤリと何かを察したかのように笑い、堀原は深い溜め息をつき、ハルトは驚いていた。

……ハルトに至っては知っていたはずなので、わざとらしいとしか思えなかった。

そんな三人に再びお世話になることを伝えると、毎度同じく一緒にお昼を食べることになった。

「この辺の歌詞はやっぱりこっちの言い回しの方がいいと思うんだけど」

「でも、あのメロディだとこの歌詞の方がしっくりくるんだよね……。
プロデューサーはどう思う?」

「んー……今回の曲にはあんまり口出ししたくないんだけどな。
この部分はユウナ担当の歌詞だろ?なら、ユウナが隆矢といた時に感じた感情を言葉にしたらいいんじゃないか?」

「あ、じゃあ隆君に会いに行っちゃおうかな。
丁度今ドラマの撮影でここのどこかにいるんだよ」

「……堀原さん、ユウナが迷子にならないようについていってあげてくれます?」

すっかり乗り気になって今にも部屋を出ていきそうなユウナを前にハルトが苦笑して言うと堀原はまた溜め息を一つ溢して席を立った。
今日はほとんど溜め息をつきっぱなしな堀原を心配しつつ、沙弓は部屋を出ていくユウナと堀原を見送った。