「会見は見れなかったけど、後でネットで見てみたんだ。
世紀のアイドル対決だってトップニュースになってたね」
「世紀の……そうですよね、どちらもトップアイドルですから」
苦笑しながら歩いていると南尾は何か言いたげにじっと沙弓を見ていて、その視線に気付いた沙弓は南尾が何を言いたいのか察しながらも言葉には出来ないでいた。
「……こんなこと本当は聞いたらいけないんだろうけど、やっぱり気になって……。
嶋川さんの相手の彼ってやっぱり……」
「南尾さん、出来ればその先は内密にしてもらえると嬉しいです」
人差し指を立てて自分の口に当て、しーっと言うように口を動かせば南尾は口を噤み少しだけ頬を赤らめた。
そんな南尾に沙弓は首を傾げるが、突然後ろから誰かに抱き竦められて沙弓は小さく悲鳴を上げた。
「きゃ……っ!?」
「駄目だよ沙弓。
せっかく沙弓のことを諦めようとしている男の前でそんな可愛い仕草したら、諦められるものも諦められなくなるだろ?」
「え……陽人?」
驚いて目を丸くしたまま首だけ振り返れば、いつものプライベート姿の陽人の顔がすぐ目の前にあってじっと南尾を見据えていた。
対して南尾も突然の陽人の登場に驚いているようだが、明らかに警戒されている様子に気付くと小さく肩を竦めた。
世紀のアイドル対決だってトップニュースになってたね」
「世紀の……そうですよね、どちらもトップアイドルですから」
苦笑しながら歩いていると南尾は何か言いたげにじっと沙弓を見ていて、その視線に気付いた沙弓は南尾が何を言いたいのか察しながらも言葉には出来ないでいた。
「……こんなこと本当は聞いたらいけないんだろうけど、やっぱり気になって……。
嶋川さんの相手の彼ってやっぱり……」
「南尾さん、出来ればその先は内密にしてもらえると嬉しいです」
人差し指を立てて自分の口に当て、しーっと言うように口を動かせば南尾は口を噤み少しだけ頬を赤らめた。
そんな南尾に沙弓は首を傾げるが、突然後ろから誰かに抱き竦められて沙弓は小さく悲鳴を上げた。
「きゃ……っ!?」
「駄目だよ沙弓。
せっかく沙弓のことを諦めようとしている男の前でそんな可愛い仕草したら、諦められるものも諦められなくなるだろ?」
「え……陽人?」
驚いて目を丸くしたまま首だけ振り返れば、いつものプライベート姿の陽人の顔がすぐ目の前にあってじっと南尾を見据えていた。
対して南尾も突然の陽人の登場に驚いているようだが、明らかに警戒されている様子に気付くと小さく肩を竦めた。



