朝は仕事の準備があって忙しいだろうし、昼は同僚にShineについて語られていると言っていたから、沙弓とゆっくり電話するのは夜しかないかと考え、いつもより遅い時間に目覚めた陽人は地味目な服を着て髪型はあえてセットしないで長い前髪で顔を隠した。
堀原と勇菜に出掛けてくる旨をそれぞれメッセージで送っているので、何かあれば連絡してくるだろうと陽人は一人で泊まっていたホテルを出た。
せっかく地方に来ているのだから何か沙弓に買っていこうかと思いながらその辺りをブラブラ歩いていると、数人の女性が遠巻きに陽人の格好を見てクスクス笑っているのに気付いた。
Shineのハルトとしてロケで街中を歩いた時にはファンの人もそうではない人も瞳を輝かせてどこまでも追いかけてきたのに、陽人として歩いていると誰一人として追いかけて来ないばかりか見向きもされなかった。
ーー小さい時から陽人に近付いてくる人達は、みんな最初は有名人である両親目当て。
成長してからは陽人の整った顔目当てで四六時中、纏わりつかれてばかりいた。
その状態に嫌気がさし、静寂を求めた陽人はいつの間にかプライベートでは顔を隠すようになっていた。
顔が見えなければ誰も話しかけてこないし、興味すら示してこない。
そうなることで誰一人として内面を見ようとはせずに顔だけにしか興味がないのだと理解してから、陽人は外見の話をするのもされるのも嫌で仕方なかった。
堀原と勇菜に出掛けてくる旨をそれぞれメッセージで送っているので、何かあれば連絡してくるだろうと陽人は一人で泊まっていたホテルを出た。
せっかく地方に来ているのだから何か沙弓に買っていこうかと思いながらその辺りをブラブラ歩いていると、数人の女性が遠巻きに陽人の格好を見てクスクス笑っているのに気付いた。
Shineのハルトとしてロケで街中を歩いた時にはファンの人もそうではない人も瞳を輝かせてどこまでも追いかけてきたのに、陽人として歩いていると誰一人として追いかけて来ないばかりか見向きもされなかった。
ーー小さい時から陽人に近付いてくる人達は、みんな最初は有名人である両親目当て。
成長してからは陽人の整った顔目当てで四六時中、纏わりつかれてばかりいた。
その状態に嫌気がさし、静寂を求めた陽人はいつの間にかプライベートでは顔を隠すようになっていた。
顔が見えなければ誰も話しかけてこないし、興味すら示してこない。
そうなることで誰一人として内面を見ようとはせずに顔だけにしか興味がないのだと理解してから、陽人は外見の話をするのもされるのも嫌で仕方なかった。



