たまに女将の見守るような眼差しと大将の睨み付けるような眼差しを受けているのを感じると、先程のような甘い空気を醸し出すことも出来ず二人は一品料理をいくつか頼み前と同じようにシェアしながら食べていった。
たまに陽人が楽しそうに笑い、沙弓が拗ねる。
そんなことを繰り返し、店を出て、最寄り駅まで歩いていたときにふと思い出した。
「そう言えば、渡したいものがあったって言ってなかった?」
「あ、そうだった。
……あのさ、ライブのチケットは買えた?」
「えっと、油断してたら完売してた」
正直にそう言うと陽人は答えを予想していたかのように苦笑していた。
「有り難いことにでっかいドームでのチケットも即完売するくらいには人気になったからね」
「うん、遥から聞いたけど毎回瞬殺だって。
だから前にShineのライブと握手会っていうのかな?に行けた時にあんなに騒いでたのね」
あの時は分からなかったけれど、今なら少しだけライブに行けた嬉しさを伝えたかったあの時の遥の気持ちが分かる気がした。
DVDの映像で見るハルトはスポットライトに照らされて汗ですらも光り輝いて見えた。
そんなハルトを一度でも映像ではなくしっかりと自分の目で見てみたいと思ったのだけれど、取れなかったものは仕方ない。
そう思っていたら陽人はポケットから封筒を取り出して沙弓の目の前に差し出してきた。
たまに陽人が楽しそうに笑い、沙弓が拗ねる。
そんなことを繰り返し、店を出て、最寄り駅まで歩いていたときにふと思い出した。
「そう言えば、渡したいものがあったって言ってなかった?」
「あ、そうだった。
……あのさ、ライブのチケットは買えた?」
「えっと、油断してたら完売してた」
正直にそう言うと陽人は答えを予想していたかのように苦笑していた。
「有り難いことにでっかいドームでのチケットも即完売するくらいには人気になったからね」
「うん、遥から聞いたけど毎回瞬殺だって。
だから前にShineのライブと握手会っていうのかな?に行けた時にあんなに騒いでたのね」
あの時は分からなかったけれど、今なら少しだけライブに行けた嬉しさを伝えたかったあの時の遥の気持ちが分かる気がした。
DVDの映像で見るハルトはスポットライトに照らされて汗ですらも光り輝いて見えた。
そんなハルトを一度でも映像ではなくしっかりと自分の目で見てみたいと思ったのだけれど、取れなかったものは仕方ない。
そう思っていたら陽人はポケットから封筒を取り出して沙弓の目の前に差し出してきた。



