「……仕方ないだろ。
どれだけ書こうとしても、あの時はこういう曲しか書けなかったんだよ……あいつのせいで」
「ハルト、地が出てる。
……この曲しか書けなかったのはこんな風に激しい感情に囚われるような出来事があったからで、息抜きした時にガラッとその感情が変わる出来事があったわけだ?」
「おかげ様でね」
あのような曲しか書けなかった原因を知っているような素振りを見せ、ニヤニヤしている朝陽と苦笑しているハルト。
そんな二人の様子を見ながら“息抜き”に一緒に行って言われたことを思いだし、沙弓は一人微かに頬を染めて俯いた。
「え?息抜き?ハルトどこか行ってたの?」
「ビアガーデン。
そこで面白い出来事があってスカッとしてさ、曲も歌詞もその日のうちに出来上がった」
「ええっ!いいなぁビアガーデン、私も行きたかったー」
「お前は酒呑むの禁止されてるだろ」
そうハルトが言うとユウナは不満そうにしていた。
楽しそうに会話している二人を見ていると、不意に朝陽と目が合った。
ハルトとビアガーデンに行ったあの時に何があったのかとか、沙弓と複雑な関係になったのを話したとは思わないが、朝陽の何でも知っていて察しているという暖かい眼差しを向けられ、にっこり微笑まれると沙弓は頬を引きつらせてしまった。
先日真未が言っていたように“本当にたちが悪い”と思ってしまった。
どれだけ書こうとしても、あの時はこういう曲しか書けなかったんだよ……あいつのせいで」
「ハルト、地が出てる。
……この曲しか書けなかったのはこんな風に激しい感情に囚われるような出来事があったからで、息抜きした時にガラッとその感情が変わる出来事があったわけだ?」
「おかげ様でね」
あのような曲しか書けなかった原因を知っているような素振りを見せ、ニヤニヤしている朝陽と苦笑しているハルト。
そんな二人の様子を見ながら“息抜き”に一緒に行って言われたことを思いだし、沙弓は一人微かに頬を染めて俯いた。
「え?息抜き?ハルトどこか行ってたの?」
「ビアガーデン。
そこで面白い出来事があってスカッとしてさ、曲も歌詞もその日のうちに出来上がった」
「ええっ!いいなぁビアガーデン、私も行きたかったー」
「お前は酒呑むの禁止されてるだろ」
そうハルトが言うとユウナは不満そうにしていた。
楽しそうに会話している二人を見ていると、不意に朝陽と目が合った。
ハルトとビアガーデンに行ったあの時に何があったのかとか、沙弓と複雑な関係になったのを話したとは思わないが、朝陽の何でも知っていて察しているという暖かい眼差しを向けられ、にっこり微笑まれると沙弓は頬を引きつらせてしまった。
先日真未が言っていたように“本当にたちが悪い”と思ってしまった。



