ヘラヘラしてるくせに。


たまに本気なんだか冗談なんだか分からないことを言う。



はあとため息をつく。



「直人こそ、朝からみずほに会えなくて残念だったね。」


「ばっ、おま、俺はべつに・・」



もごもごと顔を赤くして、言葉を濁らせる直人。



ほんと、分かりやすいやつ。



「私だって直人がみずほのこと好きなことくらい気づいてるわよ。」


「んだよ、好きだったらなんかわりぃのかよ。お前だって和馬のこと好きなのバレバレだっつの。」



口が悪くて、ちょーっと意地っ張りだけど、素直よね。


「私は別にそんなんじゃないよ。」


私は直人と違って平気でうそがつけてしまう。


むしろ、直人がどうやって、私が和馬を好きなことに気づいたのかが謎だ。