「・・・はっ!!」


息を荒げて汗ばんだ体を起こした。


暑くて流すのとは違う嫌な汗が全身から噴き出す。


カタカタと震える体と止まらない涙が恐ろしかった。


夢の中の光景がすこしづつ、私をむしばんでいく。


あの日から、毎日見るようになったこの夢は、いつまでも終わらない地獄。


どうしたらいいのか、いつになったら終わるのか、もしかしたら一生この悪夢を背負っていかなければいけないのかもしれない。



終わって欲しいと思うのに、心の片隅でいっそ、あの人の手で私を絞め殺してくれないだろうかとも思ってしまう自分がいる。



私はあの時の弱い自分のままなんだ。


体が大きくなっても心はあの時も、今も逃げたい気持ちに逆らうことができない。


まっすぐ前を向いて歩いて行けるような強い人間じゃない。


分かっているのに、そんな自分にはなりたくないと思う。