えぇっ!?
そんな無理やり……。

会社での俺様社長を発揮していた。
強引にケージを傾けて揺すると中身の物が
全部出てきてしまう。

すると毛布の中に潜り込んでいたベルが
コロコロと転がり落ちてきた。
あ、出てきたわ!?

「にゃああっ~!!」

一瞬驚いて硬直していたベルだったが
すぐに起き上がり逃走してしまった。
あ、逃げちゃう。

「アダム!!」

社長が、すぐにアダムを呼ぶとアダムは、
すぐさまベルを捕まえていた。
いつものように首根っこを咥えて
宙ぶらりになった。

「にゃあっ~」

手足をジタバタと動かすベルだったが
抵抗が出来ずに社長のところに連れて行かれた。
さすがのチームワークに私も驚かされた。

するとそれを見た社長は、
ニヤリと笑った。

「アダム。そのままベルを捕まえておけ」

それだけ言うと社長は、ケージを元に戻すと
テーブルに置いてあったドライヤーとブラシを
取りに行った。

えっ?あの状態で
毛を乾かす気なの!?

社長は、ドライヤーのコードをコンセントに繋ぐと
ベルに向かってスイッチを入れた。
ブオォッ~と音を立ててドライヤーが
動き出した。