この会社の社長である真那斗さんと
妻の私が必死に声を出して探すので周りは、
何事か?とジロジロと見てきた。
だが恥ずかしいと思っている場合ではなかった。
私は、精一杯声を出して呼びかけた。
しかし、いくら呼んでも鳴き声すら聞こえない。
いない……ココにも。どうしよう。
もしこのまま見つからなかったら。
涙が溢れてくる。
すると社長は、私の背中をポンッと叩いた。
「しっかりしろ。それに大丈夫だ。
ベルは、必ず俺が見つけてやるから」
「ま、真那斗さん……」
私は、涙を拭う。
社長の優しさが嬉しかった。
すると社長は、大きな声で
「頼む。会社に俺の飼い猫が迷い込んでしまった。
子猫なんだが見つけた奴は、俺に報告をしてくれ」
皆に呼びかけて頭を下げてくれた。
社長……。
ペットのことは、会社に秘密にしていたのに
私のために打ち明けてくれた。
「意外……社長が猫を飼っているなんて」
「社長が自ら頼んだぞ!?」
驚いている人達も多かった。
だが、それを聞き入れ一緒になって探してくれた。
「あ、ありがとうございます」
私は、嬉しくて
必死に頭を下げてお礼を言った。
そして同じように探した。



