あなたの幸せだけを願う

私はさっそくスマホを取り出して、色鮮やかな浴衣の載るページを開いた。

見ていると3人も私を囲む様にしてスマホを覗き込む。

「朔はどの浴衣が良いと思う?!」

「俺が選んだやつでいいのか?!」

「えっと………」


そう言われて私は少し戸惑った。


「ねぇ陽……」

「ん?」

「浴衣どれがいいと思う?」

「んー俺は……青とかいいんじゃないか?」

そう言うと思っもた。
だって青は陽の好きな色だから………

前に買った浴衣も陽が選んだ青の浴衣だった。

『てか、花………』

「ん?」

『髪、長くなったな……』私の髪に触れながら言う陽。

「あぁ、最近切ってなかったからね」

『俺は花は短い方が好きなんだけどな………』

それにこの男は何もわかってない。
何でもない自分の一言がどれだけ残酷なのか