「えーまじで!? 嬉しい! ありがとう!」
「私用で楽器屋に行ったときのついでだから……」
紅羽は断固として太陽を見ようとしない。
太陽は一人ではしゃいでいるのでまったく目に入っていない。
「……もうちょっとどうにかならなかったものかね」
「うるさい」
代わりに呆れた声をもらしたのは彩人で、紅羽にすぐに言い返された。
「なにも今渡さなくても」
「いつ渡しても一緒じゃん」
「ムードとかさ」
「ほっとけ」
「えーほんとに嬉しい! あざす、使う!」
飛び跳ねて喜びそうな勢いの太陽を見て、彩人は諦めたようだった。
「まあ、らしいといえばらしいよ。うん」
「よし。練習するぞー」
「おー!」
太陽は、新しい弦をギターケースに大切にしまう。
赤いピックでギターを掻き鳴らしてみる。
より音が響いて聴こえるから不思議だ。
眩しい光が入るこの場所が、いっそう好きになった瞬間だった。
「私用で楽器屋に行ったときのついでだから……」
紅羽は断固として太陽を見ようとしない。
太陽は一人ではしゃいでいるのでまったく目に入っていない。
「……もうちょっとどうにかならなかったものかね」
「うるさい」
代わりに呆れた声をもらしたのは彩人で、紅羽にすぐに言い返された。
「なにも今渡さなくても」
「いつ渡しても一緒じゃん」
「ムードとかさ」
「ほっとけ」
「えーほんとに嬉しい! あざす、使う!」
飛び跳ねて喜びそうな勢いの太陽を見て、彩人は諦めたようだった。
「まあ、らしいといえばらしいよ。うん」
「よし。練習するぞー」
「おー!」
太陽は、新しい弦をギターケースに大切にしまう。
赤いピックでギターを掻き鳴らしてみる。
より音が響いて聴こえるから不思議だ。
眩しい光が入るこの場所が、いっそう好きになった瞬間だった。


