後日談である。

数ヶ月ぶりに実家に帰った光輝は、母親──加奈子さん、と紅羽は呼んでいるが、彼女にガンガン泣かれたらしい。

阿鳥家は大雑把な人間が多く、光輝の父も紅羽の母も、光輝の家出については爆笑していたが、愛妻が泣いたことについて、父親から絞られたらしい。

辟易した顔をしていたが、まあ、因果応報というやつだ。

ちなみに紅羽の父は素直に安堵していた。

血の繋がりがない親戚だが、お人好しなのである。