幼馴染との正しい距離感

「つむぎちゃん、何味がいい?」

「バナナチョコ」

「じゃあ僕はいちごチョコにしよ」



放課後。


こーくんのお誘いを受けた私は

こーくんと一緒に
駅前の人気のあるクレープ屋さんに来ていた。



毎回通る度に思ってたけど、人がすごい。


特に中高生に人気のようで
来た時にはもう、学校終わりの
学生達によって長い行列が出来ていた。


でも、こーくんと話しながらだと待ち時間も
あっという間で、すぐ順番がまわってきた。


たくさんあるメニューの中から
安定の美味しさ。


定番メニューのバナナチョコを選ぶ。



「お待たせしました~」



出来立てほやほやのクレープを
瞳を輝かせて受け取る私。



「お、おいしそ~っ」



もともと甘いものに目がない私。


けど


……あれですよ。


ちょっと最近食べすぎで
体重が大変な事になっていて…


だから、控えようとしてたんだけど


こーくんの誘惑に負けてしまった。



「もー…これ以上
太ったらこーくんのせいだからね」



歩きながら、クレープを食べる。



こーくんに文句を言いながらも
その美味しさに表情は緩みっぱなしの私。



「ええ?太ってないでしょ」

「こーくん。女の子の体を舐めちゃいけないよ
油断したら、すぐたぷたぷになるんだから」

「えー?………えい」

「っひゃ……っ
こ、こーくん……っ!?」