……変なこーくん。


なんだか様子がいつもと違った。



「…よいしょ」



少し気にはなったものの
ベットに上がって、言われた通りに横になる。



……本当に大分楽になった。



寝起きはまだ辛かったけど
お風呂に入ったら体が軽くなった。

汗を流してすっきりしたからかな。



「…ん?」



スマホがチカチカ光ってる。

また、誰かからメール?



「お母さんだ」



『起きたらちゃんと解熱剤飲むこと』


メールの内容はそれだけ。



……解熱剤?



ああ、そういえば昼間
お母さんがお粥と一緒に持ってきてくれた。


だけどお粥を少しだけ食べて
…というか
半ば無理矢理お母さんに口につっこまれて


そのあとすぐ寝ちゃったんだった。



えーと、解熱剤解熱剤…



もうかなり熱も下がったと思うけど
一応念のため、飲んでおこう。

お母さんを怒らせたら怖いし。



「あ、あったあった
…………あれ?」



テーブルの下に置いてあった袋の中から
解熱剤を見つけて


首を傾げた。



「……開封済み?」



……お母さんが
持ってきた時は未開封だったような?









…………あれ…


……ちょっと待って?


私、あの時朦朧としてて
よく覚えてないけど


…………寝てるとき
何か飲み込んだような気がする……





目を開けたら


……確か


こーくんの顔がすぐ目の前に…









「………………え?」









……え、え、ちょ…


………ちょっと、待って……?




動揺がじわじわと全身に広がっていく。