幼馴染との正しい距離感

嫌なことは続くもの。


次の日、私は熱を出してダウン。



昨日、帰ってきてから

お風呂にも入らず
濡れたままの体や髪をそのままにして

倒れ込むように眠ってしまったから
それが原因だと思う。



……うぅ……雨なんて大嫌い。



窓の外で
いまだに降り続けている雨を睨み付け
心の中で悪態をついていると



「…ん?」



枕元に置いていたスマホが
ちかちかと光っているのに気づく。


寝返りをうって、ロックを解除する。


メールが届いていた。


差出人は……こーくんだ。



『体調どう?帰りにお見舞い行くね』



昨日の夜

早退した私を心配して
こーくんが電話をくれたけど

朝になるまで気付かなくて

気付いてすぐ連絡はしたけど
かなり、心配させてしまった。



「こーくん来るなら
お母さんに伝えておかないと…」



起き上がって伝えに行こうとしたけど
体が言うことを聞かない。


重くて、だるくて


なにより…眠い。



「…」



静かに襲い掛かってきた睡魔に負けて
私はそのまま意識を手放した。