「・・・・主犯に共犯4人・・
犯人グループは5人だ!」


『・・・・・そんなにもいれば・・

西平ヤスシがその中にいたと考えても不自然ではありませんね。』


「脅迫文の文章、各電話の台詞。

ただの快楽殺人鬼のアイツに、
そんな知的な事が出来るとは思えない。

西平は恐らく・・・
共犯者A~Dのうちのどれかだろうな。」





『あ・・・・・・・・。』


「ん?どうしました?」


『神野くん・・少しお待ち下さい。』


「・・・?」


『・・・・・・・・・・・・・・。』


「・・・・・・・??」


『・・申し訳ございません。

私も勢いで同調しましたが、
この推理には大きな穴があります。』


「なんですか?
いいセンいってると思うけど・・?」


『そうなると、
この5人の犯行目的は一体・・?』


「そりゃ金に決まってるで・・・
・・・・・・・あ・・。」


『であれば、“赤い上着”と訳の分からないこじつけを言って、

交渉失敗させた行動と大きな矛盾が生じます。』


「・・・・・・・・・・・・・・・。」




余計に謎が深まっちまったじゃねぇか!!


俺もヒデさんも言葉が出なくなってしまったので、

一度休憩も兼ねて、お待たせしているタクシー運転手さんの元へ戻った。






第9章 完