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エレベーターで13階まで昇ると、
広報部のフロアがある。


テレビ局に行ったことは無いので正しい表現か分からないが、

エレベーターを降りて、
そこからテレビ局のような・・

迷路のようなルートをひたすら歩いた所に、

ほとんど誰使っていない埃まみれの備品倉庫がある。


そしてそこを入って一番奥の角、
知らないと絶対に見落とす扉を開けると、

地域PR課・・俺とヒデさんが滞在する捜査6課がある。


「・・・・・・・・・・・。」


だから・・
“ノック音”が聞こえて俺は思わず硬直した。



“コン コン”



硬直しているともう1度扉がノックされる。


「・・・・・・・・・・。」


誰だ・・?
ここに俺とヒデさん以外が訪れる事は無い。


綾瀬さんが産休に入る前に平松刑事部長が直接ここに来た事はあったが・・

という事はもしかして平松刑事部長か?


開けてもいいか躊躇したが、

タイミング悪い事に今日ヒデさんは月に1度の通院日。


今この場に俺しかいないので、
自分の判断で扉を開けた。