誰が、何の目的で、
そして・・どうしてあんな事を・・?


答えが見出せないまま半年が経過した頃、

交渉失敗及び、
その後も成果を出せない責任を取る形で、

上層部から降格処分が言い渡された。


それでも新谷に他の全てを託して、
私は決して捜査をやめることはしなかった。







未だリカさんの遺体は発見されていない。


いつの間にか私も、
黒部さんと同じ事を繰り返し呟き、


21世紀になろうが、

金メダルをたくさん取ろうが、
同時多発テロが起きようが、
W杯が開催されようが、


リカさんを無事に保護するまで、
犯人を捕まえるまで、

・・・この命尽きるまで・・



今日も私の足は止まることは無かった。






第5章 完