「・・・刑事さん・・・リカは・・まだ生きてると思いますか・・?」
「・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・。」
「遺体が見つかっていない。
いや、海に捨てられた。
遺体が見つかっていない。
いや、どこかに埋められた。
遺体が見つかっていない
いや今頃、灰になっている。
・・・・テレビやマスコミは、
多くの議論を交わしていた。」
「あなたはどう思っ・・!!」
「絶対に生きている。」
「・・・・・・・・・・・・・。」
「根拠は無い・・・・だけどね西平君。
私の勘は当たる。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・。」
「・・・・助けてください・・。」
「え・・・。」
「僕に力を貸してください・・・!!
お願いします・・もう僕一人の力では限界なんです・・・・。
リカにもう1度会いたい・・
もう1度・・声が聞きたい・・・。
リカを・・・・救いたい・・・。
お願いします・・・!
刑事さんの力を貸してください・・!!」
天津飯を乱雑にテーブルに置いたママさんが、
号泣して過呼吸に陥った西平君を抱きしめた。
厨房から大将さんも出てきて、
そこにゆっくりと歩み寄る。
一般人を捜査に巻き込んでしまっていいのか・・。しかも被害者の関係者。
・・そんな迷いは一瞬にして吹き飛んだ。
「だったらまずは、精をつけなさい。」
涙を拭った西平君を私の前に座らせて、
ニンニクがたっぷり入ったスタミナラーメンを注文した。



