そんな有紀と加賀美のやり取りがあって数秒、生徒会室内にあるドアが開き、中からは分けた前髪をピンでクロスに留めた紫髪の男が眠そうな顔で出てきた。

「…スキンヘッドうるさい」

「おぉ〜おはよ〜ケイちゃん」

「…おはよ」

この男は『Emerald』の幹部の3人目であり、情報を担当する服部圭人(はっとりけいと)、2年である。この男は基本無気力人間なのだ。。だから、テンションは大きくあがることは滅多にない。

圭人は一人用のソファーに腰掛け、パソコンを開くとものすごい速さでキーボードを叩き始めた。こうなると、叩き終えるまで話は聞こえていない。


「あぁ〜暇〜、なんか刺激になりそうなモノないの〜」