「…そんなの私が知りてぇよ」

毎日何かも分からない夢に魘されては寝不足になるし、思い出したいことも思い出せない程だってのに…

「それはどういうこ「離せよ」…」

私の言葉に驚いたのか、それとも私の"眼"に驚いたのか、鳳は目を見開いていた。


今はそんな事はどうでもいい…さっきより力の抜けた腕を振りほどき、突き飛ばして立ち上がった。

「私をこれ以上詮索するな…私の中に一歩たりとも入ってくるな。非常に不愉快だ」


無表情のまま見下ろしそう吐き捨てた。驚きと困惑の表情が混ざった鳳を視線で鋭く牽制し、帰るべく歩き始めた__________。