「リョウガくんが神楽さんにヤキモチ妬いちゃうかもね〜」

「リョウくんはもっとヤキモチ妬けばいいんだよ。毎日モテモテなんだから」


…それはサクラちゃんも同じなんだけどな〜。


ふと、僕が横抱きしている"彼女"の顔を覗き込んでみる。余程眠りが深いのか、やはり起きる様子は皆無だ。伏せられた瞼には長すぎる程のまつ毛が生えており、小さめの鼻、綺麗な肌で顔のパーツは"彼女"のためだけに造られたようでバランスが絶妙に整っている。

…だけど、目の下には濃いめの隈があり、青白い顔色をしていた。何よりこの、簡単に持ち上がる程の軽い体。"彼女"にも色々あるのかなぁ。


生徒会室に向かうべく階を1つ上り、ドアの前に辿り着いた。




__________「さぁ、神楽さん。キミは僕達を楽しませてくれる?」__________