チリンチリン……



「お、いらっしゃい。もう終わったのか?相変わらず早ぇなぁ」


繁華街の裏路地にあるバーに入ると、カウンターでグラスを拭いていた男が呆れたような笑顔を俺達に向けた。


「まぁーな。あんまストレス発散にはなんなかったわ」


「お前らが潰したのって最近ここらでイキってた奴らだろ?そんな手応えなかったのか?」


「ナイナイなさすぎ。まじ累とかつまんなって言っちゃってたから」


ピンクの派手な髪色をした小柄な男が笑いながらいう。


……俺に振んなよ遥。


「あー、累がそれ言ったらもう俺らの相手にはなんねぇなぁ。そーいう時って累がボコボコにしちゃって相手ビビっちゃってるし」