「あ、潜入ですね。そうです、そうです。ありがとうございます。この前話した通りに、1回目は流して来ます」

「そのことなんだがな。苫利が今日都合悪くなってな。潜入は違う奴と行って来てくれ」

「・・・誰でもいいんですか?」

「待機班以外の奴なら、今日はいいだろ。他に暇なやつ探して行って来てくれ」



マジデスカ(>_<)?



ウフフフフ~(^^)



大山先輩さ~そ~お~♪



 あたしは、急激にテンションが上がり。

「課長!課長!私、5時になったら定時で上がりますからね!女性は準備にいろいろ大変なんです!潜入捜査も、中途半端はダメですからね」

 そして上目遣いに課長を見る。

「なんだね」

「えっとぉ。正装をしたいので、ドレスを買いたいんですけどぉ。いくらまでなら経費で落ちますか?」



モチロン全額OKデスヨネ?



 の、表情をしてみせる。課長はチラリとあたしの方を見ると。

「金額による」

 とだけ課長は言った。

「課長~」

 さらに泣きつこうとしたら、苫利先輩がしきりに無言であたしに向かっておいでおいでをしていた。

 それを、無視しようとしたら、苫利先輩は慌てて受話器を指差した。



あっ!!



高遠先輩?



 あたしは慌てて苫利先輩の所に行ってデスクの陰に隠れて、受話器を受け取った。

「高遠先輩?どこにいるんですか?みんな探してますよ」

「欄か?タカと連絡とれたか?」

 声の感じが違った。

「大山先輩?あ、すみません。高遠先輩に電話したんですけど、繋がらないんです」

「あのやろぅ。まだシケコンデやがんのか?」

 大山先輩の悪態をつく声が聞こえてた。

「え?」

 あたしは、聞き返した。

「いや、何でもない」

 大山先輩が咳払いをしながら答えた。

「大山先輩、何でもいいですから、とにかく顔を出して下さい。課長は怒ってるし、今日は夜”M”に……」

 そこまで話して重大なことを思いだした。



オオヤマセンパイヲサソッテナカッタ・・・(:_;)



どうしよう(-.-;)



 ドキドキし始めた。

「あのっ。先輩っ!」

「なんだよ」