空中庭園(短編)

すこし屈んでアルの頬に口付けをすると、アルは久しぶりに微笑んでくれた。

少し躊躇いながらアルの唇が俺のと重なる。


気持ちが通じて、アルが微笑んでくれて

なんて幸せな気持ちなんだ。


そう思った瞬間に体がフワフワするあの感覚に襲われた。

そうか、死ぬのか。


「セタ?どうしたの、苦しいの?」


もう時間が無いのは、本能で悟っていた