「えーいつからですか?」
「結構前から」
「えー気づかなかった」
「いつ結婚するんですか?」
「来月には入籍する予定。結婚式は北海道でやろうと思ってるから写真送ります。」
「えー呼んでくださいよ」
「全員は無理」
「主任と課長どっちから告白したんですか?」
「ないしょ」
「課長でしょ!」

仲間との温かい最後の掛け合いは少し恥ずかしかった。それでも佳子は幸せな気持ちで前向きに帰宅することができた。

最後に自分の机をからにして段ボールに荷物を詰め終わった時だけ少し涙が出た。

そんな佳子の隣に龍仁は寄り添い段ボールを運んでくれた。