「じゃあ、二週間後に」
「うん」
龍仁が北海道に戻る日。佳子は半休をとって空港へ見送りに来ていた。
「俺の部屋にいていいから。」
「うん」
「いつでも連絡しろよ?」
「うん」
「定時で帰ること。無理はしないこと。危ないこともしないこと。」
「うん」
「じゃぁな」
龍仁は佳子の頭を撫でた。
すると佳子は人目を気にせずに龍仁に抱き着いた。
「おっと」
少しバランスを崩しながら龍仁は佳子を抱きしめ返した。