手をつなぐ龍仁の耳元に佳子はささやいた。



その佳子のささやきを聞いた龍仁は目を丸くして佳子を見る。
佳子は涙を浮かべながら満面の笑みで頷いた。

「ほんとか?」
龍仁は信じられないという表情をする。
「本当。新しい年は3人だね。」
佳子の言葉に龍仁は佳子を抱き寄せた。
その目は真っ赤になっていて今にも涙がこぼれそうだった。
「大切にしような」
「うん」
佳子は龍仁の背中に手をまわし抱きしめた。