白衣の先生に恋しました。

「あ、いえ…。俺は、そんな…」


「いやいや…
救急隊の方が言ってました。
ずっと手を握りながら必死に陽奈に声を
掛けてたって」


「え…?」


お父さんも続けて話をする。


「そうらしいぞ、陽奈。
陽奈が意識朦朧としてる中ずっと声をかけてた
って。"陽奈、陽奈"って」


「瀬川先生が傷を抑えてくださったから
少しは処置がマシになった、
抑え方も的確だって。」


「そんな…言わなくて良いですよ…。」