白衣の先生に恋しました。

「こっちです!お願いします!」


ここは確か、少し道が細い。


それのせいで通れないのか
救急車は大通りに止まっているみたい。


先生が声を上げてくれたおかげで
誰かが、懐中電灯を持って走ってきた。


「大丈夫ですか!」


「お願いします!腕を切られて血が出てて。
貧血体質なんで意識が朦朧としてます!」


「付き添いの方も乗ってください!」


「陽奈?もうすぐ楽になるから!」


大通りまで先生にお姫様抱っこされる感覚と
同時にザワザワと声が聞こえた。


「ねぇ、あの子腕真っ赤だよ!?大丈夫かな」
「えっ…やばくね…」


フワフワした感覚でその声を聞いていると
救急車に乗せられた。