白衣の先生に恋しました。

孝が切りつけるわけなんてないのに。
古典の先生もすれ違う男の子も、
悪い人じゃないって分かってる。


分かってるけど、体が受け付けない。


「陽奈ちゃん!?」


その優しい声


女の子に羨ましがられてる
サラサラなストレートの綺麗な髪


前髪で隠れてて
たまにしか見えない綺麗な二重の目


「どうしたの!怖くなった!?」


廊下の先からすぐに私を見つけて
焦って走って来てくれるその人が


華奢で背の高いその体に
ピッタリ似合う白衣を着てるその人だけが


私が唯一、安心できる人なの。